Bacchus TACTICS24-FM/RSMを買いました。
発売されたのが2020年12月。
発売当初、ものすごく人気となり、どこの店でも在庫が無い状態で、できれば実機を試奏してから買おうか検討しようとしていた素人音楽ですが、1年以上たっても、在庫が復活せず、どこの店でも予約注文状態が続いていました。
テレキャスシェイプボディタイプに興味が有り、かつ、エースのギターとして使うならハムバッカーで24フレット、ブリッジはアーミングでビブラートを掛けられるものを!という素人音楽の要望にドンズバのスペックなのです。
Bacchus TACTICS24-FM/RSMの主な仕様
BODY TOP : Flame Maple
BODY : Nyatoh
NECK : Roasted Maple
FINGERBOARD : Roasted Maple
NUT : Graphtec TUSQ XL
BRIDGE : WILKINSON WVS50 II K
TUNER : Locking Tuner
FRET : 24f(Stainless Steel)
PICKUPS : Original Humbucker
CONTROL : 1Vol、1Tone、3way SW、Coil Tap SW
SCALE : 648mm(25.5 inch)
WIDTH at NUT : 42.0mm
FINISH : Urethane
STRINGS : D'Addario .010-.046
WEIGHT : 3.42kg
コイルタップ機能は2021年8月入荷分からの追加機能です。
最大の特徴は、最近のバッカスの低価格モデルにも採用が多い、ローステッドメイプルのネックです。
ボディ材がNyatohというが素人音楽にはなじみがありませんが、それ以外のスペックは至れる尽くせりですね。
これで実売価格が8万円ほどですから人気になるのが納得です。
しかも意外とネットでのレビューが少ないんですよね。
インフルエンサーにプロモーション案件をかけなくても、十分な人気を得るポテンシャルをもった製品なのだと思います。(供給が全く需要に追い付いていけない事情もあるかも)
YouTubeで有名な方ですと瀧澤克成さんの以下の動画
ギターレッスン【Bacchus TACTICS24 FM/RSMのご紹介】マジこのギターやべーって!!
で、紹介されていました。たぶんプロモーション案件ではないと思いますが、大人気で入手難だということはこれで認知した記憶があります。
(もちろん他のYouTuberさんでもっと早くレビューされている方もおられます)
で、せっかく入手できたので、ここで紹介したいと思います。
たまたま、ふとしたきっかけで、予約注文したというのも有るのですが(^^♪
タイミング良く、大手楽器店で予約注文してから、ひと月ほどで入手できました。
入手してすぐにちょっとした改造も含めて、購入店で調整もしてもらいました。
そこのテック担当者さんに色々相談してお願いしたのですが、要望通りに、すばらしいセッティングになって仕上がりました。
大手メーカー品でも、中国や東南アジア工場で作られたものはどうしても作りの粗さや、調整が不十分な個体が多い素人音楽の印象です。ですので、その手のギターは早めに、一度プロに調整してもらうと、その機種本来のポテンシャルを発揮できるかと思います。
あとは自分で出来る範囲の微調整をこれから詰めていく予定です。
それでは入手した個体について、細かく見ていきましょう。
ボディ
次にギターを買うならグリーン系!と決めていた素人音楽にズバッとささったST-SFG(シースルーサーフグリーン)がカラバリにあったのも、これが欲しかった決め手の一つでした。
フレイムメイプルの入り具合は実機での確認が出来ない予約注文だったので、あまり期待していませんでしたが、これで十分です。
ボディ・杢具合
ボディ裏
シースルーになっていて、木目が見えます。
素人音楽が見る限り、継ぎ目が確認出来なかったので、おそらく、1ピースで出来ているようです。
ネック裏
トラ杢が入った個体でした。
ネットで売り出されているものをいろいろ見ると、トラ杢の入り具合は様々です。見た目では当たり個体かな?
ヘッド裏・ペグ
ペグはロックタイプペグで、裏のつまみを回して固定するものでした。
MADE IN INDONESIA と、しっかり書かれています。
ナット
こうやって拡大してよく見ると、素人音楽が塗ったグリスがだいぶ残ってました(^^;)
グラフテックのTUSQ XLが使われています。このナットはテフロン樹脂でできているようで、自然とテフロンのマイクロ分子が放出され、弦の摩擦を最低限に抑えることができるそうです。ですので、グリスは不要なのかもしれません。
ナット高は素人音楽が見る限り、結構低く切られていました。
それでいて弦高を結構低くセットアップしてもフレットでのビビりが気になるレベルでありません。
低価格帯のギターですとナット高が高めに作られているものが多いと聞きます。出来が良いなぁと思いました。
指板側面
指板側面は面取りされています。
こういうタイプは素人音楽は弾きやすく感じて好みなんですよね。
実機を試奏することなく予約注文した素人音楽としては、最初手にして気に入ったポイントでした。
フレット端面・指板面
ステンレスジャンボサイズフレットとのこと。ジャンボサイズでも素人音楽は違和感は感じませんでした。
一応端面は少し面取りされいていて、チクチク痛い感じはありませんが、1弦側は指がフレットに当たる感じは結構あります。
(ステンレス製ということもあるのかも)
いずれ、自分でやすりでもう少し整えようと考えてます。
全体的に少し曇った感じに見えて、ツルツルピカピカという感じではありません。ステンレスは固いので磨くのも大変なのでしょう。
ここもいずれ自分で磨いてみようかな?
ネック接合部
ネックプレートを使わないボルトオンで接合されています。
ヒールカットされていてハイポジでもスッっと手が入り込む感じで、良いですね。
ブリッジ
ブリッジはWILKINSON WVS50 II Kが使われています。
2点支持でアーミングがスムーズに出来ます。
素人音楽としてはWilkinsonのブリッジは初めてですが、アーミングしてもチューニングの狂いが少なく、素人音楽的には許容範囲であります。ゆったりアーミングビブラートを掛けられるのが好きなんですよね。
ナットにGraphtec TUSQ XLが使われているのも効いてるのかな?
なお、素人音楽はスタッド接触部、サドルの弦が乗るところ、ナット、ストリングガイドにシリコングリスをちょびっと付けました。
Wilkinsonのブリッジは素人音楽は初めてでしたので、調整に困惑しました。
アーム
アーム取り付けはネジでは無く、差し込んで取り付けるタイプ。
アーム先端にキャップが付いてないのは素人音楽の好みです。
アーム形状も使いやすいです。
素人音楽は軽く上下にアーミングビブラートをスムーズにするため、きつめに調整しました。
ストリングガイド
ローラー式になっていました。
手で回してもスムーズに回転したので、これも気に入りました。
コントロール部
ボリュームコントロール、トーンコントロール、3wayピックアップセレクター、タップ切り替えスイッチの構成です。
コントロールパネル内
パネル自体は裏にアルミ箔が張られています。
キャビティ内は導電塗料のようなものが、少し黒く塗られています。しかしテスターで導通を見てみましたが、まったく導通は確認できませんでした。
ちょっとノイズが気になる傾向があるので、そのうちパネル内だけでもノイズ対策するかも?
サーキット
かなり雑な感じに見えました。
ピックアップの被覆を剥いたものがそのまま残っています。
影響はないのでしょうが、現場で手抜きしたものでしょう。
トレモロカバー内
出荷時のスプリングは3本掛けでしたが、アーミングのスムーズさを求めて、素人音楽はすぐにRawVintageの4本掛けに変更しました。(バネにマジックで書かれているのはオリジナルと見分けるため)
トレモロブロックは約10.5㎜の厚みでした。磁石はつかない素材でした。
カバーを止めるネジ穴は最初からかなりガバガバになっていたので、木ネジ用パテで補強しました。
ピックアップ・キャビティ内
2ハムバッカーをダイレクトマウントされています。
ネック側は(ダイレクトマウントで)エスカッションも無く、ギリギリまでネック寄りに設置されています。
バネを2つ内蔵したクッションで高さ調整できる構造
キャビティ内はコントロールパネル内と同じように導電塗料らしき黒い塗料が薄く塗られていました。こちらもテスターでチェックするとかなりの抵抗値でした。
ジャック
ジャックは側面から出されています。
プレートは金属製で丈夫そうなのは良いですね。
ストラップを新調しました
華やかなものが似合いそうだと思い、ストラップをジャガード織りのものを新調しました。
どうですかね?
音の印象
まだ使いだして間もなく、ピックアップ高さの調整など細かい調整はこれからですが、最初の印象として。- 結構低音も出ます(音が太い!というのかな?)。最初ビックリしました。また、これには標準弦のゲージがダダリオの10-46になっている影響もあるかも?
- ボディも一応テレキャスタイプなので、シングルカッタウェイと言って良いのかな?で、低音弦側のネックと接する割合が大きいのも太い音を出しているのでは?と、素人音楽は思います。
- 最初の印象はYouTubeなどでよく聞く「フェンダーの音みたい!」という印象でした。ローステッドメイプルネックをボルトオンで接合している影響かと思います。
- フレットの影響か、グリスダウンするときにフレットのとこおとろでカツカツするような音が出ましたが、押弦を弱くするよう意識すれば気にならないかな?
- ステンレスフレットの影響か、ハイゲインでパワーコードをジャカジャカ弾くと、キンキンします。トーンを絞ればだいぶそれは気にならなくなります。このギターはトーンコントロールを積極的に使うものなのかも?
- タッピング、ハンマリングもしやすい!
- センターポジションでコイルタップした状態でチャキチャキカッティングすると気持ちい良い!
- タップしないでハムバッカーらしい弾き方すれば、それもまたそれらしく良しな感じ。
- ノイズ対策が甘いのか、それとも出音を狙ってそうしているのか定かではありませんが、コイルタップ状態だと少しノイズが出る傾向です。まあ、当たり前か?
- タップしないでハムバッカーでもちょっとノイズ大目な印象。
まとめ
良かったところ
- 長いこと品薄状態でしたが、今回予約注文からわりと早く入手出来ました。最近はカラバリが増えたこともあってか、在庫のある店舗も多いようです。
- スプリングは変更しましたが、2点支持のブリッジのおかげもあってか、アーミングがスムーズです。
- アーミングしてもチューニングの狂いも少ないです。
- 予約注文で実機を見て購入はできませんでしたが、ボディー、ネック裏のトラ目の綺麗なものが入手出来ました。
- ネックの形状、ヒールカットのおかげか、非常に弾きやすいです。
- 全体的に重量は軽く感じます。
- 重量バランスも良く、座って弾くとき、右足の腿の上でピッタリバランス取れます。
- 購入前後にディバイザーさんに問い合わせをしましたが、グローバルシリーズとはいえ、丁寧に対応して頂けました。安価クラスのモデルでも分け隔てなく親切に対応していただける所に、大変好感を持ちました。
- ネジの取り付け、サーキット内の配線など、雑な部分が見受けられました。最近はコロナの影響とかで、本社のスタッフの往来も難しく、海外工場のチェックがしにくい状況なのかも?
- 巻弦や、開放弦は十分なサステインがあるのですが、プレーン弦のハイフレット寄りのサステインが短めかな?特に2弦13フレット付近にいわゆるデッドポイントが気になる。そこでロングトーンを弾きたい曲があるんですよね~ そこが困ったところです。
- 設計思想として狙っている部分もあるでしょうが、導電塗料らしき処理があまり効いてないです。ちょっとノイズが気になる場合もありますが、出音とのトレードオフが難しいところですね。発売当初はタップ機能が無かったので、そのあたりの設計思想も感じられなくもない。